夏や冬の寒暖の激しい時期にはカーエアコンが欠かせません。しかし、カーエアコンをONにした途端に、イヤなにおいがしてしまうことがあるかと思います。においを車内に充満させないためにはカーエアコンの使用を控えることになりますが、それでは支障があります。そこで今回は、カーエアコンからイヤなにおいがしてしまう原因と効果的な対策についてご紹介します。
1. カーエアコンからイヤなにおいがする原因
カーエアコンからイヤなにおいがするようになるのはどのような原因によるものなのかというと、以下のような流れによって発生するようになってしまいます。
1-1. エバポレーター内で結露が発生する
エアコンの内部には、エバポレーターというパーツが存在しています。エアコンの心臓部とも呼ばれているパーツですが、エアコンを使用することでこのエバポレーターが冷えて、冷たい空気に変化させる仕組みです。
その際に大量の結露が発生します。エンジンが起動している状態であれば、その水分は車外に排出されるものの、エバポレーター自体は水分が付着したままです。
1-2. カビや雑菌が繁殖してしまう
水分がエバポレーター自体に付着したままというのは、湿度が安定して高い環境になるため、繁殖するのに適した状態です。その後、次第にカビや雑菌が繁殖することになります。一定の繁殖状況になると、カーエアコンから悪臭が漂い始めてしまいます。
1-3. 車内の汚れが悪化させてしまう
食べかすやホコリなど、車内が汚れている状態ですと、カーエアコンからの悪臭をさらに悪化させてしまいます。車内が汚れていると、カーエアコンのフィルターを経由してエバポレーターまで到達してしまうことも少なくありません。ただでさえカビや雑菌が繁殖している状態にも関わらず、そこに汚れが加わることでより強い悪臭になってしまいます。このときエバポレーターの水分はまるでドブ水のようになっていると考えるとイメージしやすいかもしれません。
2. 効果的なカーエアコンからのにおい対策
効果的なカーエアコンからのにおい対策は、大きく分けて以下の2つです。
2-1. エアコンのフィルターを交換する
本来はホコリやゴミなどをキャッチするために存在しているフィルターですが、カビなどが発生していると悪臭の元になってしまいます。家用エアコンとは異なり、カーエアコンのリフターは取り外して掃除をすることができないため、きれいな状態にするのであれば交換しなければなりません。一般的には1年あるいは走行距離1万kmが交換の目安です。それに満たない状態であっても、悪臭がしている場合には交換をおすすめします。
2-2. エバポレーターを洗浄する
カビなどの発生源であり悪臭の根源となるのがエバポレーターです。洗浄することで悪臭を解消することが可能となります。専用のクリーナーが市販されていますので、それを活用することで洗浄しましょう。ただし、効果はそこまでないということと、パーツを外さなければならないケースにおいては素人の方ではハードルの高い作業です。
3. 対策をしてもにおいがしている場合の対処法
あるいは、エバポレーターではない部分に悪臭の原因が隠れている可能性も考えられます。たとえばいやなにおいが焦げ臭いにおいであれば、エンジントラブルに起因しているかもしれません。ご自身でそれを特定するのは時間もかかるため、とにかく業者に依頼をするのが確実です。カーエアコンのにおいを改善したいと伝えておまかせすることで、イヤなにおいがしなくなった状態に仕上げてもらえます。
ご自身で可能なにおいの対策には限りがあります。プロである業者は経験も豊富ですし、高圧洗浄機などのさまざまなアイテムを駆使するので改善に期待ができます。パーツを取り外して細かい部分も含めてクリーニングしてくれますので、はじめからおまかせしてしまうのが最適です。カーエアコンだけでなく車内全体をきれいにしてもらえます。年に一度など、定期的に行うべきです。